臨床への活用
Application to the medical fields
平成22年11月から幸いにも、東京医科大学、東京薬科大学とのコネクションが強くなりました。危険な聴覚情報、有効活用できる聴覚情報について、大学の先生方と共同研究できる様になったのです。平成22年までは音楽療法等の臨床と言っても医学領域には触れない範囲で活動しておりましたが、いよいよ医薬に脚を踏み入れました。
聴覚の3つのレベル |
聴覚は、物理的に音を聞く第1レベル(鼓膜〜聴神経)、生理的に音を認識する第2レベル(聴神経〜大脳皮質)、心理的に音を感じる第3レベル(大脳皮質内)から成ります。 医療への音の活用は、第2、3レベルの話になります。可能と考えられている一方で、詳細はまだまだ解ってません。 |
聴力試験: | 音程を用いて、主にレベル1を調査します。 広域音程試験、特定音程試験、音色試験があります。 |
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聴感試験: | 音色を通じて、主にレベル3を調査します。 雑音試験、打撃音試験、定常音試験、楽音試験があります。 |
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各レベルの聴覚を検査する方法として、大きく次の2つの試験方法があります。 以前はこの章で取り扱う予定でしたが、サイトカノンの聴覚の世界で実施する事に致しました。生体医学的説明はThe Life Stationをご覧下さい。 |
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音と音楽 |
以前はこの章で取り扱う予定でしたが、サイトカノンの聴覚の世界で実施する事に致しました。「音とは何か」、「音楽とは何か」の章をご参照下さい。 ほんの概要を説明しますと、音は媒体(空気)の基本振動(正弦波)の集合体であり、音楽は音の時空間的配列です。私達ピアニストは、主としてピアノ音の時空間的配列を、その時々の感情を込めて再配列する作業をしています。 |
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音楽とリズムに乗って、歌ったり、打楽器を鳴らす高齢患者さん。(刈谷総合病院東分院にて) |
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一人一人名前を呼びながら対話し、一緒に歌を歌いました。(大同病院老人福祉施設にて) |
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音の人体への影響 |
音は刺激ですので、トレーニングと同じく、人体の破壊と感度向上を引き起こします。‥‥小規模な破壊は、肉体の若さに応じて超再生(成長)を誘発します。しかし、老化した体への破壊や、若くても大規模な破壊は、難聴につながります。 聴覚機構の概要は、次の通りです: @鼓膜で空気振動を捉え ⇒ A内耳骨で増幅し ⇒ B蝸牛で周波数分解し ⇒ C周波数ごと神経伝達します。脳内作用については不明です。 音(空気振動)は、聴覚だけでなく、振動として触覚で体感する刺激です。聞こえる音(20Hz〜20kHz)もそうでない音(超低周波や超音波)も、体でちゃんと感じているのです。イヤホンは、本来不自然な聴覚刺激なのです。 |
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音の健康への活用 |
先ずは音(音楽)を聴いてみて下さい。それから、皆様なりの音(音楽)の活用法をお考え下さい。心地良いと思える音(音楽)を探せば良いのです。
ここで、聞くのと聴くのは、多少異なります。この違いを議論するのは、医学的にも困難な事がありますが、ここでは人体への作用としては同じですが、制御できるかどうかの点で異なると考えておきます。(聴くより聞く方が強烈な事もあります。)
いろいろな活用方法の内、観賞効果と運動効果を主として用いて、場合によってはカウンセリングを併用するのが、現在の音楽療法です。 |
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研究と臨床 |
K子の音楽室では、研究として音楽療法実験会を、臨床として病院音楽会(ホスピタルコンサート)を実施しております。前者では、被験者の方々を公募し、公開された音楽会を拝借して実施しております。また後者では、対象は病院さんによってまちまちで、多くは一般形式の音楽会を実施しておりますが、場合によっては音楽療法形式のプログラムを混ぜております。
音楽療法実験会と病院音楽会に関する過去の活動内容や今後の予定については、音楽会情報をご覧下さい。音楽療法形式のものについては、下記に一覧申し上げます。 |
実施年月日 | タ イ ト ル | 実施場所 | 内 容 |
2005年01月15日 | 新春みんなで音楽会〜ちょっと音楽療法 | 刈谷総合病院東別院 | 音を鳴らしてリズムを作りました。 |
2006年06月17日 | みんなで音楽会〜ちょっと音楽療法 | 大同病院老人福祉施設 | 個別に語り合いながら、歌を一緒に歌いました。 |
2007年10月16日 | 第21回ミニコンサート | 海南病院 | 音楽に合わせて手を叩き、一緒に歌を歌いました。 |
2011年12月02日 | ホスピタルX'masコンサート | 東京医科大学病院 | 音楽に合わせて手を叩き、一緒に歌を歌いました。 |
2016年06月29日 | 公開音楽療法実験会(第1回) | 文京シビックホール | 4グループの被験者に、様々な測定を実施しました。 |
2020年12月05日 | 公開音楽療法実験会(第2回) | リリスホール | 4グループの被験者に、様々な測定を実施しました。 |
2022年06月30日 | 公開音楽療法実験会(第3回) | 牛込箪笥区民ホール | 4グループの被験者に、様々な測定を実施しました。 |
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次のイベントご紹介!
公開イベントは現在のところ、企画しておりません。
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この章は、金子労働衛生コンサルタント事務所、法政大学人間感性工学研究室、工学院大学人間工学研究室、H.H.F.聴覚研究グループおよび、連携した各病院との議論に基づいて記述しております。
ここは、「扉頁>臨床への活用」章頭頁です。 |
R6.8.25改訂 |