1.音楽(ピアノ)が好きですか? |
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これは、絶対条件の一つです。 好きであれば、問題ありません。逆に「はっきり」嫌いであれば、絶望的と言えます。恐らく、ですが、世界に音楽が嫌いなピアニストは一人もいないと思います。 |
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2.聴覚に病気や欠陥はありませんか? |
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これも、殆ど絶対条件です。 病気や欠陥がなければ、問題ありません。逆に聴覚不全の場合には、当然圧倒的に不利だと覚悟が必要です。 ⇒ ベートーヴェンは難聴を克服した! |
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3.現在お幾つですか? |
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これも、かなり支配的な条件です。 訓練開始時期が遅いほど、どこかで限界が来る危険性が上がります。しかし、9歳以下であれば致命的な問題は無いと思われます。逆に、12歳を超えているのであれば、ある意味覚悟が必要です。例えば、入試までは何とか少ない課題曲を1曲1曲を作り上げて行けば、私立音大には後ろの方で合格できるかも知れません。しかし大学でのレッスンは早いですし、いわんやプロになりますといろいろな曲をさっと作り上げなければなりません。自分の生き様を、実力と相談して決める必要が出て来るのです。 |
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4.体格は良いですか? |
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演奏をスポーツとして捕らえて頂けると、これもかなり重要な条件である事が解ります。但し、絶対条件ではありません。 体格と言っても一口では説明できませんので、最終的には体格を拝見する必要がありますが、漠然とは、体格が大きい方が有利と言って良いでしょう。即ち、小さい方は不利ではありますが、だからと言ってピアニストになれない訳でもありません。野球選手の大石大二郎(近鉄Buffalos)は身長168cmで盗塁王でしたし、バスケットボール選手の田臥勇太(NBA⇒トヨタ自動車Alvark)は173cmで活躍中です。え、私? ・・・・女性の平均以下です。 |
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5.ピアノをお持ちですか? |
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持っている方が好ましいのは勿論です。しかし、持っていなくても、学校や音楽教室等で練習時間をある程度毎日確保できる状態を作り出せるのであれば、頑張る余地は残っています。なお、基本的にはグランドピアノで練習すべきです。 |
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1.音楽の好き嫌いについて |
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好き嫌いは、得意不得意に直結します。これはその子供さんの特質に関わる事なので、本質的に訓練で改善できません。嫌いであれば、練習の苦が成功の喜びより大きいでしょうし、率先して練習する事もないでしょう。もし「はっきり」嫌いであれば、ピアニストになれる可能性は0に近いと言わざるを得ません。 但し、子供さんの場合は、「音楽が嫌い」と本人が言っても、音楽ではなく、音楽の授業とか、ある特定の状況‥‥学校の音楽室が嫌いとか、音楽の先生が嫌い、あるいは同級に嫌いな子がいると言うだけの場合もあります。親御さんにおかれましては、本当に音楽が嫌いなのかどうか子供さんを充分観察して下さい。 |
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2.音楽家と聴覚の関連性 |
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聴覚を通して人に感動を伝える音楽家が聴覚不全であると言う事は、自分の音楽行為を自分で評価できないと言う事を意味します。評価できないと、次の改善ができませんので、即ち自力で進歩できない事につながります。 ここで、自分で評価できない場合、何か自分の聴覚以外の手段で評価をする手法を確立すれば、進歩が可能となります。ある時は支援者かも知れませんし、ある時は医工学の技術かも知れません。 |
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3.ピアニスト修行開始時期について |
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一般に3歳から始めないと手遅れと言われますが、これは少々極端です。6歳や9歳でも決して手遅れではありません。なぜならば、小さいお子さんは体(上腕)がまだ完成してませんし、集中力や体格もまだまだですので、累積練習量としてはまだ挽回できる量なのです。勿論、早くに始める程、音楽の定着力が増しますので、有利には違いありません。 しかし12歳ぐらいになると、そろそろ手遅れかもしれないなと思っています。体が成長してくると、練習量や体力増進量が大きく増え始めます。それが音感にもつながりますし、基礎技術の構築も始まります。即ち、いずれも、大脳系運動ではなく筋肉系の運動(体に覚えこませる反射的な運動)なので、練習期間が大きく物を言い、短期間詰め込み方式では挽回に無理があるのです。 |
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4.体格が演奏者寿命に及ぼす影響について |
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ピアノは元々西洋人の体格に合った大きな楽器(鍵盤)ですので、体格がある程度大きい方が間違いなく有利です。例えば指は長い方が有利ですし、腕も長い方が有利です。演奏会ともなるとffをどれだけ出せるかが勝負ですので(ppが確実に出せることが前提の話です。)、体重もある意味重要です。勿論、ピアノの大きさが有限である以上、適度な体格もあるはずです。 指がどの程度長ければ良いかと良く尋ねられます。指が短いと、鍵盤を垂直に叩けませんので、力が鍵盤に伝わりません(ベクトルの三角関数ですって!)‥‥つまり力のロスが発生し、くたびれ易いのです。普通の方なら、8〜9度は届きますので、後はどれだけ指関節が柔軟かが勝負です‥‥柔軟な方が傷め難いです。骨と筋肉が太い方が良いので、細くて長い指よりは、甲が厚くて逞しい手が良いとも言えます。ただ、平均より指が短い方もいらっしゃいます。特に小指と親指の長さは、開いた時の同時に打鍵できる距離に直結しますので、例えば小指が薬指の第一関節よりかなり下までしかない様な方は、やはり圧倒的に不利です。 参考まで、体が硬い方、左右非対称な方、骨密度の低い方、体力の無い方等は、不利と言わざるを得ません。ただ・・・・恐らくベートーヴェンはそれほど背も手も大きくなかったのではないかと思います。不利は不可能とは違います。 |
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5.グランドピアノの必要性について |
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鍵盤楽器なら何でも練習に使えるかと言うと、初等練習の内は殆ど問題は顕在化しませんが、芸術性を作りこむ段階になって明らかな差が現れます。 先ず狭い場所に置けて且つ音量を抑えられるアプライトピアノは、強弱調整は二の次で設計されていますので、下手な内は強弱制御が思い通りに出来ません。つまり、バロック音楽等の本来強弱を付けずに演奏する前提で作曲された曲であれば本番演奏を出来ても、そうでない曲は練習にも殆ど使えないと思われます。正しい音程で鍵盤を押す練習にぐらいはなりそうですが、実際には強弱制御の練習は付いて廻ります。 最近の電子ピアノは結構良くできたおもちゃで、例えば鍵盤タッチ感覚がグランドピアノと似る様設計されていますし、強弱制御も音に結構ちゃんと反映されています。むしろアプライトピアノよりは、高級電子ピアノの方が練習できるかも知れません。ただ、タッチがやや重めだったり、人工音なので結局不自然な音ですので、飽くまで夜等グランドピアノが弾けない時間帯にやむなく練習する程度の使い方しかお勧めできないでしょう。偽者は、どこまで行っても偽者なのです。 |
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