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演奏家vs作曲家 古代
Ancient Times

音楽の始まり

人に耳があり、人が体内からリズムを発している以上、太古から音楽は人に、進化の過程で生物学的に与えられていたのでしょう。心音や呼吸音は、就寝時には3拍子、興奮時には2拍子と言えます。また、歩行のリズムは2拍子です。してみると、3拍子は沈静効果が、2または4拍子は覚醒効果があるのかも知れません。
言語と歌は、どちらが先だったのでしょう? 動物の鳴き声は、歌でしょうか言語でしょうか? 人は声を歌にし、祈りや呪いと言った宗教を作り上げたのでしょう。その時、手を叩いたり、物を叩いたりしていたのが打楽器につながったのでしょう。最初の楽器は肉声と打楽器であり、道具を用いるにつれ、次第に笛や発弦楽器も生まれてきたと言われています。

古代の音楽伝承

記譜法がなかったので、音楽の歴史は他の芸術と比べて発展が遅かったと思われますし、また歴史そのものも記録が曖昧です。ただ、アッシリア、エジプトの遺跡に、楽器演奏の彫刻があります。ここでは、ハープ、弦楽器、太鼓、鐘、笛が描かれており、大体管弦楽の基ができている事が解ります。
現在の記譜法は、バッハ以降のものです。古代音楽は口伝えだったでしょう。古代音楽がどんな音楽だったかは、残念ながら詳細までは解りません。インドではサンスクリット(梵語)による楽譜と思しき物が残っていますが、解読できていません。またギリシャ時代の楽譜は、アルファベットを複雑に用いたものです。

音楽と楽器の推移

ヘブライ人が宗教儀式に音楽を重視していたのは、聖書から読んで取れます。打楽器を用いて、かなり複雑なリズムを演奏していた様です。ソロモン(ヘブライ王)は寺院の建立を祝って、トランペット等の楽器を作らせたと言われていますが、トランペットは戦争でも活躍したと考えられます。
ギリシャ時代には、詩をリズムに載せて抑揚を込めて歌い、その歌に合わせて踊っていた様です。即ち、詩とリズムと踊りが当時の音楽でした。楽器としては、フルート、トランペット、ハープ等があったとされています。但し合奏した記録はなく、ギリシャ音楽が単旋律でリズム主体であったと言う説が有力です。
但しピタゴラス、プラトン等の哲学書から、ギリシャ音楽では半音階や四分音符が存在していた事が明らかです。音階は何種類かあり、ギリシャ音階と呼ばれています。
ローマ時代に入り、新しい楽器であるコルナムーザとオルガンが出現しました。オルガンはこの後、宗教音楽用楽器として、キリスト教と共に発達しました。キリスト教における音楽は、詩では表現できない心の感動を表現する為の芸術でした。

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