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ここは、「扉頁子供の教育」章の「お勧めできない事」節です。


子供の教育 お勧めできない事
What cannot be recommended

イヤホンで大音量を聞く事
イヤホン自体は、そう人体に悪影響はありませんが、大音量となったとたんに罪が重くなります。
耳は感覚器ですので、長時間大きい刺激を受け続けると、麻痺もするし、神経も疲れます。耳には聴覚神経だけでなく、平衡感覚をつかさどる器官もあります。耳がいかれると、かなり深刻な障害が発生します。
電車の中で音量を大きくして音楽を聞いている人を、たまに見かけます。周囲の方に音がかなり漏れている様であれば、その音量は既に許容範囲を超えていると考えてよいでしょう。人への迷惑、己に帰る、です。
携帯電話の使い過ぎ
海外医学誌に、NMT方式のアナログ携帯電話機を10年間使い続けると、聴神経腫リスクが倍増すると報告されました(2004年)。今や携帯電話は生活の一部なので、ショッキングな話です。
一般のアナログ電話機やGSM式デジタル携帯電話機の影響はどうかと言う質問もあるでしょうが、これはデータがまだ充分揃っていないとの事でした。また使用期間が10年に満たない場合の影響の有無については、不明瞭であるとの事でした。詳細に知りたい処ですが、とにかく携帯電話が耳に良くない事は事実でしょう。電磁波問題も兼ねてから議論されてましたが、遂にと言う感じですね。
聴神経腫とは、脳・脊髄にできる良性腫瘍の一種で、主に聴神経に発生します。進行は遅く、発見まで数年を要します。良性なので転移しませんが、大きくなると物理的な障害、即ち難聴、めまい、顔面神経麻痺、三叉神経痛等の症状が出ます。成人で、年間10万人に1人未満の発病患者数だそうです。
なお、耳に携帯電話を当てる程、リスクが大きくなるそうです。また、片耳ばかりを使っていると、その耳のリスクが4倍になる上、使っていない耳のリスクは減らないとの事。イヤホンの話と同じ事かと思います。なにせ耳は脳に直結する場所ですので、過剰な刺激は避けるに越した事はありません。
人工音を聞く事
バーチャルが盛んになってきた昨今、これは音に限った話ではありません。生物は自然の中で育ちましたので、自然の音を聞く事が本来なのです。心地良い音は、川のせせらぎ、鶯の声、自然の音なんですね。
人工音とは何かと申しますと、TVゲームや学習教材等で用いられている電子音楽等です。これは実はストレスを溜めるのではないかと言う仮説があります。多少のストレスは却って発育の糧にしてしまう生物も、過剰なストレスで参ってしまいます。
さて、CDやMDはサンプリングした音ですので、厳密には不自然な音です。ただ、この音については、最近サンプリング補間技術が良くなってきた事もあり、専門家の中では「大方無害」で見解が落ち着いている様です。レコードやカセットテープの音は、ノイズが含まれますが自然音です。
余談ですが、最近のCGを見ると、どうも不自然ですね。物理法則に則っていない動き(特に空中の動き等)や近づく動きが不自然だったりします。こんなもの見せ付けられていたら、いざ物が近づいてきたら避けたりできなくなるのではないでしょうか? 不自然はとにかくいけないと思って損はないでしょう。
子供の頃から破壊的な音楽を聞く事
破壊的、には、煩い、和声学的ではない、等いろいろな意味を込めていますが、要するに、過剰に刺激的な音楽、と申したい所です。音楽は「覚醒」効果と「鎮静」効果の療法をバランス良く観衆に与える事で心地良さを提供するものですが、このバランスが崩れると却って聞き心地が悪くなります。ただ、過剰に鎮静されても子供は寝てしまうだけですが、過剰に覚醒されると子供はだんだんそれが当たり前になってきてしまいます。性格が荒っぽくなる可能性が示唆されていますので、お勧めはできません。
余談ですが、ご高齢者や入院患者さんにとっては、鎮静過ぎるのも禁物です。音楽療法はケースに応じて音楽を適正に選択しなければいけません。

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